不思議な指南本

あるきっかけで、件の人物によって書かれた、今からおよそ10年ほど前に倒産した出版社から出されていた
詐欺の方法についての指南本を入手しました。
内容は正直なところ、あまり褒められたものではありませんし、一言で言い表すならば
『お粗末であること極まりない、書き手の品位が問われる書籍』といったところでしょうか。
正直な感想としまして、このようなお粗末な内容ではそれほど売れなかったのではないかと推測されます。
あるサイトでこの書籍についてのレビューを見たことがありましたが、そのレビューでも大いに批判されており、
やはり現実離れした、一歩間違えば犯罪になりかねない方法の指南書など、
それなりの文章力があればまだ何とか読むに耐えられたのでしょうが、ここまで文章力に乏しい場合、
非常に厳しいものがあることは確かです。
逆に言うならば、この当時、この出版社内では既に編集部員なるものが存在せず、
そのような簡単な書籍の編集さえも出来る状況には無かったとも見て取れます。
それでもこの時期、約6社かそれ以上に及ぶと考えられる印刷会社がこの出版社と新規の取引を始めています。
果たして、いかなる方法を使ったのか、解明される時が果たして来るのでしょうか。


この書籍を出版した当時のこの出版社の内情を推測するに、
何らかの理由で、編集部員や社員が一斉に辞めたようであり、
おそらく一時的なものと思われるのですが、会社内の人材が一気に不足した時期と重なるようではあります。
それと共に、おそらくそれまでの印税や原稿料の支払いに関しての問題からであると考えられるのですが、
刊行物の中核を成していたBLの著作者たちが一斉にこの出版社から離れていった時期とも重なっているようで、
そういったことからも、この人物としても緊急に、どのような形でもよかったので、
従来通りの毎月の刊行部数を維持する必要があったものと推測されます。
この出版社に於ける主力出版物はBLでしたが、やはりこの書籍が刊行された当時、BLの刊行部数が一気に減少しており、
そういう意味合いからも、やはりこの出版社のBL部門に何らかの問題が生じたものと考えるのが自然かもしれません。
この時期、BLに代わってまるでそれまでのBLの刊行部数を埋めるような勢いで
一般書籍や絵本など、ごくごく普通の書籍が刊行されているのですが、
その中には現在に於ける再版にまでつながると考えられる非常に興味深い書籍も多数あります。
小説、一般書、絵本など全てに於ける著作権表記は、他の出版社では見られないような不思議な様相を呈しており、
その後に続いていく再版の流れと併せて、今後、考察していきたいと思います。


この書籍を刊行したことは、その人物本人にとっては、今まで自分が培ってきた詐欺的人生、
並びに現在は『芸術』的レベルにまで高められているその手法のその時期に於ける集大成として、
いわゆる独りよがり的な『一里塚』としての意味合いがあったようにも感じるのですが、
逆に、世間一般的レベルとしては、この書籍を刊行したことで、
当人の品位を貶める結果になったのかもしれないものと考えられます。
その証拠に、この書籍については、『不動産』、『復讐』という2つのジャンルを取り扱ったのみであり、
おそらく誰よりも派手に目立つことを好むこの人物の計画としては第3弾、もしくは第4弾まで計画されていたとも考えられますが、
その後、このジャンルに関しては完全に沈黙し、
唯一、この刊行の2年後に非常に不可解な形で新たな出版社より再版されているのみですから、
当人の目論見とは裏腹に、あまり評判は良くなかったということかもしれません。
しかしこの時期に刊行されていた書籍はほぼ全て、
今から約7年以上前に一度、別の出版社から再版されているようですから、
経営の一時しのぎとして出版物の刊行数を稼ぐために作って売っただけの書籍であった可能性は大いにあると考えられます。
果たして、取次各社がどれだけの部数を委託で引き受けたのかが気になるところです。


上記に述べた2冊の指南本の内容については先にも述べたように、内容には特筆すべきものはありませんが、
しかしながら、この著者、ひいて言えば私のかかわることになった、ある興味深い人物の考え方や行動などの指針を伺い知ることが出来る、
今では貴重な資料といえるかもしれません。
そのいずれの刊行物に於いても詐欺を行うことを奨励しており、
『如何にして上手く他人を騙すか』、について解説することにそのページの殆どが割かれています。
また、他人を上手く信用させ、本人の気付かないうちに(利用されている本人にこれ以上ない幸福を味あわせながら)、利用し、
破滅させる方法であるとか、或いは極めて陰湿な、すべてが計算された方法で他人を貶め、
それをきちんとした証拠として収集する方法など、
詐欺や復讐の実践的方法の解説は多岐に渡っており、
もしこれがこのような稚拙な文体ではなく、もっとしっかりした文章で書かれていたならばおそらく、
当時にしてもまだ少しは売り上げが伸びたのではないかと考えられます。
しかしながら、その内容に関しては当時であればまだ、法的な規制も緩やかでありましたので許されたかもしれないのですが、
はいっきり言ってしまえば犯罪を奨励していると受け取られても致し方の無い内容かと思われますし、
ごくごく普通の正常な人間であれば、この著者の独りよがりでいかにも知ったかぶりの文体に疲れてしまうのではないかと感じます。
文体はある意味非常に馴れ馴れしく、しかしその思考回路は極めて陰湿、克つ幼稚であり、一応は今後の参考までに読破しましたが、
ここまで疲れる書籍というのも正直なところ珍しいのではないかと思います。
読後の感想としては、この人物は自らIQ180以上であると豪語し、そのように従業員全員にも自慢しておりましたが、
実際にはここまで品位の無い、程度の低い人間であったのかと、驚きを禁じ得ませんでした。
この人物が今まで如何に口先だけで上手くその場その場を乗り切り、
他人の財産や資産のみを当てにして、行き当たりばったりで生きてきたのかを伺い知ることが出来、
ある意味では収穫であったのかもしれませんが、読めば読むほどストレスの溜まる書籍かもしれません。
しかしその人物の性格を知る上ではいくらかの助けにはなりましたし、また、今までの武勇伝の一環として、
ある大学関係者(教授であるということですが、詳細は不明です)を脅迫したとも聞きましたが、
その方法についてもおそらくはこの書籍に書いてある方法を踏襲したのであろうと推測することが出来ます。
(逆に言えば、10年以上前の方法が今でも通用するということでしょう。
当然、アレンジはそれなりに加えられていると考えて然るべきですが。)


しかしこれらの書籍を紐解いたことによって、
今までに聞かされてきたこの人物の経歴全てに矛盾があることが益々はっきりしてきたのも事実ですし、
その生い立ちさえもが或いはその人物によって巧妙に作り上げられた偽物である可能性をどうしても拭うことが出来ず、
大きな疑念となっています。
聞かされてきた経歴について調べれば調べるほど、この人物の周りから人間らしさが失われていくような不思議な感覚があり、
それは今でも消えていませんし、逆にこの人物のことを知れば知るほどに、この人物に対する謎は深まっていきます。
また、今までになぜ逮捕されることも無く、ここまで生きてきたかも不思議ですし、
そのスキャンダル芸能人顔負けの結婚・離婚歴、女性関係も物凄いものがありましたが、
結婚と養子縁組に伴った改名も5回以上に及んでいるようですので、
改名によって、或いは複数回に及ぶ海外への一時的出国によって、何とか逃れてきたというところでしょうか。
そう考えるならば、今現在も出版に関係した仕事を行っているようですが、
やはり海外に出国するための資金を作り、来るべき(或いは起こすべき?)倒産に備えていると考えるのが自然なようでもあります。


現在のところはこの人物は一応、『善人』として自分のイメージを作り出すことに腐心されているようで、
過去に行ってきたBLやアダルト関連、詐欺の指南といった書籍に関しては封印しているようであり、
おそらく再版を行うことは無いものと考えられます。
しかしながら、盗作の疑いのあるもの、著作権のネコババに当たると考えられるものに関しては、
今尚、再版を行っているようでもあり、単純に考えたところ、
出版というものそれ自体がこの人物にとっては
行き当たりばったりのその場しのぎの生活手段にしか過ぎないのであろうと推測されます。
しかし、この人物の所為によって作家生命を絶たれた方々や、或いは人生そのものを破壊された人々も確実に存在するため、
一般的会社経営者、或いは編集者であるにしては、
尋常ではない数の恨みを買っていると見え、あらゆる種類の誹謗中傷が非常に多かったことも事実です。


今後、果たして10年前の倒産劇と同様の惨事が起こるのか、
過去の遺物の一人として、この人物の行く末と、今現在、周りで捨て駒となって骨身を惜しんで働いている方々の動きを注視しつつ、
今更ながら絶対に無理な相談ではあるのでしょうが、過去の全ての負債がきちんとこの人物によって清算されることを願っています。